ごあいさつ

 平成21年4月より岡山大学呼吸器・乳腺内分泌外科学講座を主宰することになりました。本教室は現在、呼吸器外科、乳腺内分泌外科、消化管外科の診療を担当しています。日本の外科学をリードしてきた教室の1つであり、責任の重大さを感じています。

 本教室は1998年、本邦初の生体肺移植を成功させました。その後も多くの生体肺移植が行なわれ、世界で最も良い成績を上げています。私も肺移植を専門とし、1977年大阪大学を卒業した後、肺移植の勉強のため1987年カナダのトロント大学へ、1988年にはアメリカのワシントン大学に留学しました。帰国後、2000年1月大阪大学において本邦2例目の生体肺移植を、また同年3月本邦初の脳死肺移植を実施しました。さらに、2009年1月には異動先の獨協医科大学において関東で初めての脳死肺移植を実施しました。2009年7月、国会において臓器移植法改正案が成立し1年後に施行されます。今後、脳死者の善意が生かされより多くの臓器提供が見込まれます。岡山大学肺移植チームもさらに安全な肺移植を目指して努力する所存です。

 岡山大学外科学講座の重大な使命は多くの立派な外科医を育て社会に送り出すことであり、そのために岡山大学の複数の外科教室は今1つの大きな外科学講座として生まれ変わろうとしています。そして、岡山大学外科教室全体で専門医制度に基づく10年におよぶ外科医養成プログラムを作成、平成22年度から実施することになりました。岡山大学には中・四国に地域医療の中核を担う素晴らしい関連研修病院が数多くあります。岡山大学はもちろん全国の医学部学生・卒業生の諸君、岡山大学病院を拠点としてともに外科学を学び、地域医療、先進医療、世界の医療に貢献しましょう。

教授 三好 新一郎

診療グループ紹介

 呼吸器グループは、肺移植では日本のリーダーとなっており、肺癌、胸膜中皮腫、転移性肺腫瘍、気胸、縦隔腫瘍、重症筋無力症(手術療法)をはじめ、肺移植適応疾患まで幅広い胸部疾患に対応しております。また、大学の特性を生かし、患者様の同意がありましたら、昨今話題の遺伝子の解析も倫理委員会の承認のもと行っております。

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 消化器グループは、消化器(消化管、肝胆膵)疾患に対する外科治療全般を担当しています。特に、大きな2本柱として力を入れているのが、腹腔鏡を中心とした内視鏡手術(Minimal invasive surgery)と、消化器悪性腫瘍に対する集学的治療(Surgical oncology)です。

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 乳腺・内分泌グループでは、チーム医療およびEBMに基づく治療を実践しており、現在岡山大学は日本乳癌学会認定施設になっております。
乳癌に関しましては臨床では主に手術療法,再発乳癌の治療,基礎的な面では新しい予後因子の解明,分子標的治療の作用機序および抗癌剤,ホルモン剤の耐性について研究しております。

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